cafe mizutama

小説と音楽と日々

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | - | -
<< 春の傘 | 「象の消滅」 >>

「時をさまようタック」

 「八月のはじめの一週間は、とまった観覧車の一番上のシート
みたいに、夏のてっぺんにひっかかった時間。」


うだるような真夏の日、森の中でウィニーが出会った家族。
タックと名乗るその一家は、彼女が、森の中の泉の水を飲もうと
するのを無理やり止めようとする。
じつはその水を飲むと、永遠の命が約束されるのだった。

泉の水のせいで、時がとまったまま年をとらないタック一家。
しだいに素朴な彼らに惹かれるウィニー。
そして泉の秘密を狙おうとする黄色い服の男。
物語は思わぬ方向に転がり始める…。


テーマは「永遠の命の代償」。
時間に限りがあるからこそ、生きる意味があるということ。
永遠に「死ぬことができない」彼らが語る言葉は重い。

「死ぬことは生まれたとたんに約束された
車輪の一部なんだよ。」
「わしらのように死をもたないで、ただ生きるだけというのは
価値のないことだ。まったく意味のないことだ。」



とても怖い本です。
そしてその怖さに、とても惹きつけられてしまいます。

海外の小説 | comments(0) | -

スポンサーサイト

- | - | -

COMMENTS

COMMENT FORM