cafe mizutama

小説と音楽と日々

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | - | -

2016年熊本地震

 

2016年4月、熊本地震で被災し、この夏移住しました。

祖母の家だった築50年の古民家に引っ越し、

少しずつ手を入れながら暮らしています。

 

- | comments(2) | -

音楽と青春

私は自分の青春を、音楽と切り離して考えられない。

音楽の授業はずっと好きだった。
私の通っていた小中学校は、小さな公立校ながら、今となって考えればすごく音楽の授業に力を入れてくれていた。合唱コンクールはクラス全員の目の色が変わる重要なイベントだったし、中学の卒業式には、その年の卒業生全員で作詞作曲したオリジナルの「卒業の歌」を歌う。ミュージカルや音楽の映画、たとえば『サウンドオブミュージック』や『アマデウス』、すべて音楽の授業中に見せてもらった。

『第二音楽室』は、サブタイトルの「school and music」の通り、学校生活と音楽をモチーフにした短編4編が入っている。合唱のテストを気になる男の子とペアを組んで受ける「デュエット」、不登校になった少女が女性シンガーの曲に救われて、高校で自分もバンドを始める「裸樹」。甘酸っぱかったり、ひりひりしたり、10代の音楽にまつわる思い出が詰まったようなまぶしい一冊だ。

そして高校時代、スピッツというバンドに魂を奪われた私は、そのあとロックバンドに対して憧れを抱くようになった。さらに自分でもバンドをしたいと心底思うようになったのは、スーパーカーというデビューしたばかりの同世代のバンドを深夜のテレビで見たことが決定的だった。

『ミュージック・ブレス・ユー!!』は、「音楽について考えることは、将来について考えるよりずっと大事」と言いきる、パンクロックとともに日常を生きる女子高生アザミの卒業までの日々を描いた長編小説。
私が津村記久子を好きになったきっかけとなった一冊で、さえない女子がいかにロックに救われるか、まるで自分のことかのように共感した。
主人公は自分でもバンドやってるけれど(背がすごく高くて、ベースなのがいい)、バンドの仲間との友情それってキセキ!みたいな話では全然なく、むしろバンド関係では手ひどい仕打ちを受けたりするが、もっと根本のところで音楽が彼女を救う。これぞマイノリティーのための青春小説だと思う。こんな小説書ける作家はそういないんじゃないかな。

そして最後に、短編集『ゴランノスポン』収録の表題作『ゴランノスポン』を。
大人になったバンドマン及びそんな感じの人たちが出てくる短編で、短いながら心をえぐられる。
町田康は自分もバンドマンの作家なので、大人になっても青春を引きずっているバンドマンの漠然とした不安や、「見ないふり」をしている人々の描写が上手すぎて、そのリアルさに読んでいて死にそうな気持ちになる。

以上、音楽と青春にまつわる3冊をあげてみた。
ブラスバンドはまあまああるけれど、ロックバンドが主軸になった小説というのは日本にも海外にも意外とないのだな、とこのたび気づいた。映画だとたくさんあるのだけれどね。
 
津村 記久子
角川グループパブリッシング
---
(2008-07-01)

ワンテーマ書評 | comments(5) | -

「フレデリック」

フレデリック、ちょっとかわったのねずみのはなし。
冬に備えてせっせと食べ物を集めるのねずみたち、でもフレデリックは働かずにぼんやりしている。
やがて訪れる冬。のねずみたちは冬ごもりに入り、そのうちに食料も尽きてしまう。
そんなとき、夏の間に、暗くて寒い冬のために「光」や「色」を、そして長い冬を退屈せずに過ごすための「ことば」を集めていたフレデリックのおかげで、みんなは恩恵を受ける。

冬におすすめの絵本。フレデリックはアーティストなので実務はできないけど、だからフレデックは怠けものだ罰せよ、と糾弾する話じゃなくて、彼の才能でみんなが楽しい気持ちになる。それぞれの役割で世の中は成り立っている。すてきな話です。


 
子どもの本 | comments(0) | -

「オリーブ少女ライフ」

山崎まどか
河出書房新社
¥ 1,620
(2014-10-24)

オリーブが月刊誌になったあと、2001~02年頃に連載されていたコラム「東京プリンセス」の書籍化である。
待っていたのは私だけじゃなかった。やはり。というのが書籍化を目にしたときの感想で、
昔の写真を見返すような感覚で、もう一度読み返したいなーとこの10年間ときどき思っていた。

オリーブは自分の好きだったもの、今でも忘れられないものがたくさん詰まった雑誌だった。高校生から20代のはじめまで読んでいて、だいぶいろいろと影響を受けたと思う。
渋谷系、岡崎京子、80年代から90年代の空気、ミニシアター系映画、オザケン、アイコンとしての東京という街。

若い頃の自分を思い出しながら読んで、よみ終えた後、これから自分の好きなものをもっと自分の中心に置いて暮らそう、と思った。
いい大人だからとか、親だからとか、気恥ずかしいとか、そういうことを気にするには人生は短すぎるのではないかと思ったのだ。もっと若さを忘れなくてもいいし、自由な気持ちでいてもいいのではないか。

10代の自分が会いに来たような感覚だった。
オリーブ、相変わらずおそろしい影響力を持った雑誌だ。
その他の本 | comments(0) | -

「離陸」

絲山 秋子
文藝春秋
¥ 1,890
(2014-09-11)

新聞各紙の書評で絶賛されていたので、期待を持って読みましたが、やはり良かったです。
絲山さんの小説はほぼ読んでいますが、今までの代表作となっていると思います。
文体の完成度、物語が読み手を運んでいく感覚、物語のスケールも、今までの作品にくらべるとずいぶんと壮大になっていて、すごいなあと思いました。

不思議な小説です。ダム建設を担当するエリート官僚の24歳の主人公のもとに、フランス籍の黒人の男がやってきます。そして主人公が昔付き合っていた女性の消息を探しているので、いっしょに彼女の消えた謎を解いてほしいと要請されます。書籍に残された暗号を解いていくうちに、主人公もまた何かに流されるように、人生に翻弄されていきます。

主人公が24歳から39歳の物語です。
15年のうちに彼の大事な人たちがたくさん死に、舞台も利根川の山中、パリ、熊本県八代市、佐賀県唐津市と流れていきます。
ミステリーでもあり、村上春樹の『羊をめぐる冒険』のような、人生の謎を解く旅の物語でもあり、ファンタジーでもあり、群像劇でもある。いったいどういう小説なのか、「離陸」した物語が、いったいどういうところに着陸するのか…。
あまりに序盤の出来が素晴らしいため、最後の諦念したような静かな終わり方にやや物足りない気持ちも感じましたが、それでもとても良い小説でした。何か大きい賞を獲るのではないかな、、、と期待しています。

中盤で主人公が国交省の熊本県八代支部に配属され、地元の商店街で飲み歩いたり、熊本市の輸入食品店(鶴屋ラン・マルシェと思われる)や、シャワー通りで買い物をしたりするシーンがあり、熊本に住む身の私はとても楽しく読みました。
絲山さんの小説は、九州がよく出てくるので、大好きです。
日本の小説 | comments(0) | -

和室の窓

先日記述したように、新居に越して1年たった。
1年たって、家作りにおいて「こうしておいてよかった」と思った点がいくつかある。
そのひとつが和室の窓だ。


わが家はリビングの続きに和室があり、普段は仕切りは開け放してリビングの続き間として使用している。
1年前、この窓に何をかけるかとても悩んだ。ロールスクリーンか、無地のカーテンか、障子か…。
結局、カーテン屋さんで見て、シンプルでいいなと思い、和紙のプリーツブラインドをかけた。
これがとてもスッキリしていて、光の入り加減もちょうど良く、気に入っている。
タチカワブラインドの「ペルレ」の和紙ブラインドで、白い和紙と、濃い遮光用の和紙と切り替えができる。
白いほうは光を通すので、レースのカーテン代わり、夜間や陽射しが強いときは濃いほうを下ろす。
掃除も簡単だし、意外と丈夫なので破れたりもなさそうだ。

和紙の色もたくさんの種類から選べるので楽しかった。
店頭でカタログを見た際は、最初見て非常にときめいた灰色がかった桜色を選んでいたのだが、いざ実際の部屋を見ると、ピンク色だと遮光性が足りなかったので、急遽、栗茶色に変更した。
わが家の引越しでは、カーテン選びの際は、カーテン屋さんに実物をもって見積もりに来て貰うか、またはサンプルを自分たちで借りて来て、すべて実際に窓にかけてみて選んだ。
その結果、意外と最初に決めていたものとはまったく違うものになった。どの部屋も、最初は第三希望くらいで考えていたカーテンになったのだった。

ところで、タチカワブラインドのサイトを見ていると、「ツケテミール」という岡田あーみんのマンガのようなネーミングのスマフォアプリがあった。これで自分の家の窓辺のシュミレーションができるそうだ。便利だなぁと感心したが、それにしてもよくこの名づけが会議で通ったものだ、とさらに感銘を受けた。

 
インテリア・DIY | comments(0) | -

万年筆を買う



最近万年筆を買いました。
パイロットの「kakuno」という万年筆です。

なんとお値段1080円です。とても書きやすくてさらさら書けます。
インク詰まりもないので、ストレスなく仕事でも使っています。
一度万年筆を使ってみたいが、高いので勇気がない、、、という方にはおすすめです。
色もいろいろあってかわいい。
私はライトグリーン、一緒に買った夫は赤にしていました。

書きやすいペンは、気分があがっていいです。
たとえ仕事で行き詰っても…
「さあ元気出して、さらさら書こうよっ」
と、ペンから慰められる気がします。
 
買い物 | comments(0) | -

霜月の家

今の家に引っ越してきて1年になりました。
快適に暮らしていますが、また1年たってインテリアや収納、掃除のやりかたなどいろいろ工夫したい気持ちが出てきました。


今週は、寒くなったので、冬支度をしました。
ラグを出して、クッションカバーを変えました。
古くなっていたクッションカバーを処分し、新しいカバーをホームセンターで買いました(左)
非常に変な柄だと気になって、ほかに普通にかわいいのもたくさんあったのですが、これにしてしまいました。
帰ってきた主人は「ニューヨークっぽくていいんじゃない(適当)」とのことだったので、まあいいのかな。
後ろのトリケラトプスは、100均に組み立てる工作キットとして売ってあったので、私が作りました。

最近息子は恐竜が好きです。
 
インテリア・DIY | comments(2) | -

「うどんのうーやん」

岡田 よしたか
ブロンズ新社
¥ 1,058
(2012-08)

年少児の息子が保育園で読んでもらったようです。「うーやんの絵本おもしろかった」というので、
「何?うーやんて」と聞くと「うどんだよ」とのこと。
うどんの絵本かよ…。

気になったので図書館で借りようとしたら、なんとびっくり予約待ち。人気があるようです。
やっと借りることができたら、内容にもまたびっくりです。
うどん店の人手不足のため、うどんが自分で出前に行きます。道中でいろんなことがあります。腹の減った野良猫にうどん(自分)を分けてやり、量が減ったため、そうめんでかさ増ししたり、いろんな仲間(トッピング)が増えたりします。どんぶりで川を渡ったりもします。
うーやんは関西のうどんなので、おつゆは色が薄め、関西弁でしゃべります。
うーやんが困ったときに腕組みしている絵がシュールでいいです。腕っていうか麺だけど。

まあ案の定うどんが食べたくなる絵本です。
シリーズに「こんぶのぶーさん」、「ちくわのわーさん」があるようです。
子どもの本 | comments(0) | -

愛車遍歴

BS日テレで土曜の22時から放送されている「おぎやはぎの愛車遍歴 No Car, No Life」という番組を楽しみにしている。
どんな番組かというと、車好きのゲストが今まで自分が乗った車について思い出とともに紹介するそれだけなのだが、ゲストもMCのおぎやはぎも非常に楽しそうで、いろんな古い車をたくさん見ることができるので、視聴者も楽しい。
私たち夫婦はこの番組を旅先で初めて見たのだが、とてもおもしろかったので、この番組のために家のテレビにBSをつけた。土曜の夜にビール飲みながら見るのに最適な番組だ。

自分たちで愛車遍歴ごっこをしてみるのも、面白いのでおすすめだ。
自分たちの両親にも今までの愛車遍歴を聞いたりしてみたが、特に車好きでなくとも、やはり車を乗り換えるのは人生の節目の出来事らしく、意外といろんなエピソードが聞けて興味深い。
実際の番組は、「ではその車を実際にご用意しました」→みんなで試乗となるのだが、その代わりにパソコンで画像検索してみんなで見ると「おお、なつかしー」と盛り上がれる。


私もせっかくなので愛車遍歴を語ると、23歳から乗り始めて12年、今の車が3台目だ。


23歳  日産マーチ・コレット(青緑)

愛称はみどりちゃん。会社の上司にほぼタダ同然で譲ってもらった。車検税金全部込みで20万くらいだった気がする。
全体的にオンボロ。窓はなつかしの手動で開け閉め。
オーディオの接続が悪く、ダッシュボードを思い切り殴らないと音が出なかったので、殴るためのスチール缶が常に車内に置いてあった。私の助手席に乗りなれた人たちは勝手にそれでステレオを殴っていた。



25か26歳 マツダオートザム レビュー(緑)

愛称はアオガエルちゃん。画像は青いが、自分が乗っていたのはものすごい色の緑。伯母が乗っていたのを譲ってもらった。
エンジンが力強い車で、信号待ちの後はチョロQのごとくびゅーんと飛び出していく。小回りもきいて陽気な車で、好きだった。


28歳 トヨタ シエンタ

これは伯父から譲ってもらった。
そういうわけで私は自分で車を選んだことがない。なりゆきで譲ってもらうことが重なり今にいたる。ありがたや。
シエンタはもう6年乗っている。故障したことのないおりこうさんである。


3台の共通点は丸目な感じで、顔がかわいらしい。今どきの車は目つきが悪いのが多く、もっとかわいらしい顔の車を出してほしいものだ。これからどんな車を選ぶことになるのか、また何十年か後にしみじみ振り返ってみたい。


 
日日雑記 | comments(0) | -